結論 お得ではない可能性が高い。
保険は保険、投資は投資、預金は預金で分けた方が良い。
積立型保険
あなたは積立型の保険を勧められたことはありますか?
よく保険の営業の方が「掛け捨ての保険なんてもったいない。保険にもなって、しかも将来的には積み立てた金額が増えて戻ってきますよ」と言われていますよね。
実際にはどうなのでしょうか。
積立型保険の内容
積立型保険の内容を見てみましょう。
1 毎月(毎年)決まった金額を支払うと数年後に戻ってくる。(増える場合もある)
2 契約中に何か(ケガ、死亡等)あったら保険金が支払われる。
大まかには、この2つになっています。
実は、この1の部分
毎月(毎年)決まった金額を支払うと数年後に戻ってくる。(増える場合もある) は
保険ではなく投資をしていることになります。
つまり、積立型保険とは投資と保険を同時に行っているのです。
それでは実際の金額を考えてみましょう。
積立型保険の給付金額と、その代替金融商品
例 ある積立型保険(具体的な保険商品名を出すと問題があるので金額だけ紹介します。)
年払い 27万円 払込期間 18年 給付金額 500万円
払込期間中に契約者が死亡すると、その後の払い込みは不要で給付金額が全額(500万)支払われる。
まず、この積立型保険の投資の部分を見ていきましょう。
投資部分 年27万円 払込期間 18年 給付金額 500万円
普通に銀行に預金したとすると27万×18年=約486万 ※預金の金利は計算していません。
つまり18年かけて投資で14万円増やしています。
ちなみに楽天証券でインデックス投資を行い
同じ条件の年27万円(月払い 2.25万円) 払込期間 18年 運用すると、18年後には
約643万円になります。※ローリスクな年利3%で計算しています。
かなり安全に運用しても積立型保険と比べると140万円近く差がつくことになります。
次に保険部分を見てみましょう。
保険部分 払込期間中に契約者が死亡すると、その後の払い込みは不要で給付金額が全額(500万)支払われる。
同じ条件(死亡時に500万受け取れる)の掛け捨て生命保険
年齢、性別や保険会社にもよりますが、多めに見積もって
月払い1,500円(年1.8万円)程度でした。
18年間行うと 1.8万円×18年=32.4万円 約33万円くらいです。
では比較してみましょう。
積立型保険VSインデックス投資+掛け捨て生命保険
まず積立型保険は
年払い 27万円 払込期間 18年 給付金額 500万円
払込期間中に契約者が死亡すると、その後の払い込みは不要で給付金額が全額(500万)支払われる。
そしてインデックス投資+掛け捨て生命保険は
インデックス投資
年払い 27万円 払込期間 18年 運用金額 643万円 ※年利3パーセント運用
掛け捨て生命保険
年払い 1.8万円 払込期間18年 総額32.4万円 約33万円 払込期間中に契約者が死亡すると500万支払われる。
インデックス投資の運用金額643万円から掛け捨て生命保険料の33万円を引くと610万円。
結果
積立型保険 500万円 VS インデックス投資+掛け捨て生命保険 610万円
インデックス投資+掛け捨て生命保険が利益で約100万の差をつけています。
※もちろん投資は元本割れすることもあります。投資をされる方は自己責任でお願いします。
保険は保険、投資は投資、預金は預金で
このように、積立型保険に代表される保険と投資が一緒になった金融商品は
利率が悪いものがほとんどです。
ここで紹介したものは一例なので、実際に金融商品を選ぶ時は必ず、利率を計算してください。
また、投資の元本割れが心配な方は素直に預金すると良いと思います。
資金を拘束されることも、保険解約時の返戻金で悩むこともないですしね。
金融商品を選ぶ時は保険は保険、投資は投資、預金は預金を思い出して
不要な商品を選ばないようにしたいですね。